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ブログ 2019/10/20

曽祖父(そうそふ)から3代にわたって那覇の市場で商売やまちづくりに関わり、幼少期のほとんどの時間を市場で過ごしたという加納牧子さん(51)=那覇市=が、琉球泡盛の自動販売機を開発・販売する合同会社ぐるまーうを起業し、9月9日に那覇市牧志でスタンドバー「ぐるまーう」をオープンした。小学1年の作文でつづった将来の夢は「市場で店を開きたい」。45年越しの思いを実現し、市場から新たな挑戦を始めている。

泡盛の自動販売機を開発した合同会社ぐるまーうの加納牧子代表社員(右)と、ゼネラルマネージャーの久保太一さん=那覇市牧志

国際通りのドン・キホーテから歩いてすぐ。市場本通り、むつみ橋通りに面する所に店はある。母の嘉数澄子さん(82)がかつて営んだ店「世界の香水・化粧品minori」の看板をそのまま残した約8畳の小さな店だ。

那覇市牧志で生まれた加納さん。名前の由来は「牧志の子どもだから」と笑う。戦前、曽祖父の金城幸育さん(故人)は土木建築業で国際通りや周辺の建設に携わった。祖母オトさん(同)は水上店舗や公設市場で「金城鶏肉店」を営んだ。母は1964年に今の「ぐるまーう」の場所で洋装店を始め、衣料品の他に香水や化粧品も扱った。今も国際通りで化粧品店を営んでいる。

幼少期から生活の大半を市場で過ごした加納さん。自然と「アイデンティティーみたいに市場のことが常に頭の中にあった」。東京で会社員をしていた時期も県産品を扱う「わしたショップ」に通い、泡盛を好んで飲んだ。「沖縄に戻って気軽にいろんな泡盛を楽しめるような自販機をつくろう」と考え、牧志の店の場所を引き継ぐ決意をした。

店内は独自に開発した自販機が3台並ぶ。コップをセットして200円を入れると、自動で40ミリリットルの泡盛が注がれる。18種類の泡盛が味わえ、コーヒー泡盛や黒糖梅酒風など変わり種も人気。氷や水は無料でつまみの菓子も販売する。国際通りは土産品店やドラッグストアがひしめき、新しい顔も増えた。市場で家族のように親しんだ人々は引退していく。だが、「みんな自分の店よりも気にかけて協力してくれる。寂しさもあるが、新たな絆を感じる」と変化の中に喜びもある。

手軽に泡盛を楽しんでほしいと、今後は空港や居酒屋にも自販機の設置を広げたいという。「国内外の観光客や地元客にいろんな泡盛を楽しんでもらい、泡盛の良さを発信したい」と語った。

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